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農地を活用するには?放置するリスクとおすすめの土地活用アイデアを解説

「相続した農地があるけれど、農業を継ぐ予定もないしどうしよう」「とりあえずそのままにしてあるけれど、何か活用できないかな?」と、お悩みではありませんか?

なんとなく放置してしまいがちな農地ですが、実はそのままにしておくと想像以上のデメリットが発生する可能性があります。一方で、正しい知識を持っていれば、負担を減らしつつ新たな収益を生み出す資産へと変えることも十分に可能です。

この記事では、農地を活用するメリット・デメリットをはじめ、法律の壁を乗り越えて利益を出すための具体的なアイデアを分かりやすく解説していきます。

 

【この記事はこんな人におすすめ】

  • ・相続などで農地を取得したものの、農業を継ぐ予定がなく使い道に困っている方
  • ・使っていない農地の固定資産税や、雑草・害虫などの管理に負担や不安を感じている方
  • ・自分の農地がアパート経営や駐車場、売却などで収益化できるのかどうか、具体的な選択肢を知りたい方

 

使っていない農地を活用するには?そのまま放置する3つのリスク

農地は単に所有しているだけでも維持費がかかるだけでなく、放置することで以下のような大きな3つのリスクを抱えることになります。

 

1. 固定資産税の負担が約1.8倍に

農地を放置する大きなリスクが、税金の急増です。

本来、正しく農業が行われている農地は、固定資産税の計算において評価額を抑える「限界収益修正率(0.55)」という優遇措置が適用されており、宅地などに比べて税金が安く抑えられています。

しかし、耕作されず放置された農地は、農業委員会によって「遊休農地」として認定され、農地バンク(農地中間管理機構)との協議を勧告されることがあります。この勧告を受けてしまうと、限界収益修正率(0.55)の適用から外されてしまい、結果的に固定資産税が従来の約1.8倍に跳ね上がってしまうのです。

「安いから放置しておいても大丈夫」と思っていたら、ある日突然高額な税金の請求が来るなんて事態になりかねません。

参考元:総務省: 固定資産評価のしくみについて【PDF】

 

2.雑草や害虫、不法投棄など近隣トラブルの原因に

定期的な手入れがされていない農地は、あっという間に自然に還り、荒れ地になってしまいます。

雑草が生い茂るだけでなく、そこを温床として害虫が大量発生したり、鳥獣が住み着いて周辺の農作物に被害を与えたりするケースが後を絶ちません。さらに、人の目が行き届かない場所は、粗大ゴミなどの不法投棄のターゲットになりやすいという厄介な問題もあります。

放置した結果、近隣住民から苦情が来たり、トラブルに発展してしまったりしては元も子もありません。

 

3. 農地としての価値が下がり、再利用や売却が困難に

長期間放置されて荒れ果てた農地は、いざ「やっぱり農業を再開しよう」「誰かに貸そう・売ろう」と思ったときに、とてつもない労力とコストがかかります。

土壌が痩せてしまったり、木の根や雑草を取り除くための整地費用が膨れ上がったりすることで、農地としての資産価値は大きく下落します。借り手や買い手を見つけるハードルが跳ね上がってしまうため、将来的な選択肢を狭めないためにも、早めに活用方法を見出すことが重要です。

 

農地活用前に知っておくべき「2つの法律」と「転用の条件」

農地を活用するには?

放置するリスクが分かったところで、「じゃあ自分の農地にアパートや駐車場を作ろう!」と思っても、実はそう簡単にはいきません。農地は法律によって保護されており、所有者であっても勝手に別の用途で活用することはできないのです。

農地を宅地や駐車場など別の用途に変えることを「農地転用」と呼びますが、これには主に「農地法」と「都市計画法」という2つの法律が深く関わってきます。

 

農地の売買や転用を厳しく規制する農地法

農地法は、国内の農地を保護し、食料の安定供給を確保するために、農地の転用や売買を規制する法律です。この法律により、農地を農地以外のものにする場合、原則として各市区町村の農業委員会や都道府県知事の許可、または届出が必要になります。

許可を得ずに無断で建物を建てたり駐車場にしたりすると農地法違反となり、原状回復を命じられたり罰則を受けたりする可能性があるため絶対にやめましょう。また、許可申請には数週間から2ヶ月程度の期間を要するため、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。

 

自分の農地は転用できる?5つの農地区分(第1種〜第3種など)

農地法では、農地の立地や農業のしやすさなどに応じて、農地を5つの区分に分けて転用のルールを定めています。区分によっては「原則転用不可」となる場合もあるため、ご自身の農地がどれに当てはまるかを確認することが第一歩です。

 

農地の種類

特徴

転用の可否

農用地区域内農地

市町村が定める農業振興地域整備計画に基づいて指定された農地。

原則不可。

甲種農地

市街化調整区域内にある、特に良好な営農条件を備えた農地。

原則不可。

1種農地

良好な営農条件を備えた農地(農用地区域内外)。

原則不可。

2種農地

3種農地に近接する農地など。

周辺の土地を活用できない場合などは許可される。

3種農地

市街地化が進んでいる区域内にある農地。

転用しやすい(許可されやすい)。

 

建物の建築を制限する都市計画法(市街化区域と調整区域)

農地法に加えて、建物を伴う活用(アパート経営など)を検討する際に大きく影響するのが「都市計画法」です。この法律では、計画的なまちづくりを行うために土地をいくつかのエリアに分けており、農地転用において特に重要なのが以下の2つの区域です。

  • ・市街化区域: 積極的に街を発展させていこうというエリアです。この区域内にある農地は、農業委員会へ「届出」をするだけで比較的スムーズに転用することが可能です。
  • ・市街化調整区域: 逆に、市街化を抑えよう(自然や農地を残そう)というエリアです。この区域では原則として住宅建設などの開発行為が許可されておらず、転用の許可も非常に下りにくい傾向があります。そのため、宅地として利用できない場合は、駐車場など建物を建てない方法での土地活用を検討することになります。

まずは、ご自身の農地がどちらにあるのかを、自治体の窓口やホームページの都市計画図などで確認してみましょう。

 

 農地を転用せずそのまま活用するアイデア

農用地区域内農地や第1種農地など、原則として転用が認められない土地であっても、以下の方法であれば農地として有効活用することが可能です。

市民農園(貸し農園)を開設する

自分の農地を細かく区画割りし、一般の人々に野菜作りや土いじりを楽しんでもらうために貸し出す方法です。周辺住民やファミリー層に、趣味やレクリエーションの場として提供します。

  • ・メリット: 利用者同士のコミュニティ作りに力を入れるなど、工夫次第で安定した利用料収入を得ることができます。
  • ・デメリット: 開設にあたっては「特定農地貸付法」や「農園利用方式」など法律に基づいた手続きが必要です。また、休憩所やトイレ、農具の収納スペースなどの整備費用(初期費用)や、日々の管理の手間がかかる場合があります。

 

農地バンク(農地中間管理機構)を利用する

農地バンク(農地中間管理機構)とは、農地を貸したい人から土地を借り受け、農業を拡大したい人に貸し付ける「農地の不動産管理会社」のような公的サービスです。

農林水産省が公表した最新の実績(令和6年度)によると、農地バンクを通じた担い手への農地集積率は61.5%に到達しており、国の後押しもあって年々利用が拡大しています。

参照:農林水産省HP

  • ・メリット: 公的機関が間に入るため、賃料の未払いトラブルなどがなく、安心して貸し出すことができます。自分で借り手を探す手間も省けます。
  • ・デメリット: 登録したからといってすぐに借り手が見つかるとは限らず、また高い収益性が期待できるわけではありません。

 

近隣の農家や第三者に貸し出す

知人や、周辺で農業を営んでいる近所の農家に直接農地を貸し出す、最もシンプルな方法です。

  • ・メリット: もともと顔見知りや信頼関係がある相手であれば、安心して貸し出すことができます。手続きも農業委員会の許可を得るだけで済むため、比較的スムーズです。
  • デメリット: 個人間での直接契約になるため、賃料の支払いや土地の使われ方などを巡って、後々トラブルになるリスクがゼロではありません。

 

営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)を導入する

農地に支柱を立てて上空に太陽光パネルを設置し、「下では農業、上では太陽光発電」を同時に行う新しい活用方法です。ひとつの土地を生産活動と発電でシェアすることから「ソーラーシェアリング」とも呼ばれます。

  • ・メリット: 農業を続けながら、売電による安定した収入を長期間得ることができます。農地転用ができない土地であっても「一時転用許可」という形で導入できる点が大きな魅力です。
  • ・デメリット: 太陽光パネルや架台を設置するための高額な初期費用がかかります。また、パネルの影ができるため栽培できる作物が制限されたり、大型のトラクターなどの農業機械が入りづらくなったりする懸念があります。

 

農地転用して収益化するビジネスアイデア6選

【土地活用】農地転用して活用する方法アイデア

アパート・マンション経営

農地を宅地に変えて、賃貸住宅を建てるメジャーな方法です。

  • ・メリット: 毎月安定した家賃収入が得られるだけでなく、住宅用地の特例が適用されるため、固定資産税が最大で6分の1に減額されるという非常に大きな節税効果があります。将来にわたって資産を残せるため、相続税対策としても極めて有効です。
  • ・デメリット: 建物の建築に数千万〜数億円の初期費用がかかり、将来的な修繕費も必要になります。また、入居者を確保するために、周辺に駅や商業施設があるかなど、一定の賃貸需要(立地条件)が求められます。

 

駐車場経営

住宅街やオフィス街に近い土地であれば、月極駐車場やコインパーキングにするのがおすすめです。

  • ・メリット: 大掛かりな建物を建てる必要がなく、整地やロープ張り程度で済むため、初期費用を安く抑えられます。投資リスクが低く、将来別の活用方法へ転用したくなった際にもスムーズです。
  • ・デメリット: アパートのような住宅用地の特例が適用されないため、固定資産税の軽減措置は受けられません。また、アパート経営と比べると収益性は低く、周辺に競合ができやすい点に注意が必要です。

 

トランクルーム経営

土地の上に専用のコンテナを設置し、荷物を預けるスペースとして貸し出すビジネスです。

  • ・メリット: 初期費用や維持費が安く、建物の賃貸のような利用者トラブルもほとんどありません。駅から遠い住宅地など、アパート経営には向かない立地でも需要が見込めます。
  • ・市場動向: 矢野経済研究所の調査によると、トランクルームの市場規模は2024年度に約878億円に達し、2025年度には約917億円へと堅調に拡大を続けており、今後も高い需要が見込めるとの予想が出ています。

参照: PRTimes

  • ・デメリット: 認知されて利用者が集まるまでに時間がかかる傾向があり、節税効果は低いです。

 

太陽光発電

農地は周囲に日光を遮る高い建物がないことが多いため、ソーラーパネルを設置した太陽光発電ビジネスにも適しています。

  • ・メリット: 日当たりさえ良ければ、国が定める「固定価格買取制度(FIT)」を利用して、長期間(1020年)にわたって安定した売電収入を得られます。
  • ・市場動向: 2025年度(令和7年度)の事業用太陽光発電(1050kW未満・地上設置)のFIT買取価格は「10/kWh」となっています。買取価格は年々下落傾向にあるため、導入を検討するなら早めの決断がカギとなります。

参考:令和7年度以降(2025年度以降)の調達価格等について

  • ・デメリット: 台風や水害などの自然災害リスク、設備の盗難リスクがあります。また、初期費用の回収には一般的に10年ほどの期間がかかります。

 

高齢者向け施設

介護事業者などに土地を貸し出し、老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を建てて運営してもらう方法です。

  • ・メリット: 高齢化社会を背景に確実な需要があり、のどかな環境が好まれるため、駅から遠い郊外の農地でも十分に成り立ちます。また、住宅用の特例により固定資産税も軽減されます。
  • ・デメリット: 施設の建築に高額な初期費用がかかる点や、万が一事業者が撤退してしまった際に次の借り手を見つけるのが難しいというリスクがあります。

 

資材置き場

地域の建設業者や土木業者などに、資材や機材、重機などを置くスペースとして土地を貸し出します。

  • ・メリット: 特別な設備や大掛かりな整地が不要なため、初期費用がほとんどかかりません。とりあえず暫定的に貸し出し、将来的にアパートなどに転用するのも容易です。
  • ・デメリット: 固定資産税の軽減措置が受けられないため節税効果は低いです。また、大型トラックの出入りによる騒音や砂埃などで、近隣住民とトラブルになるリスクがあるため配慮が必要です。

 

活用が難しい場合は売却して現金化する選択肢も

「遠方に住んでいて管理に通えない」「初期費用をかけてまでビジネスを始める余裕はない」といった場合は、思い切って農地を手放し、まとまった現金に変えるのも有効な選択肢です。

売却するには「農地のまま売る」か「転用してから売る」かの2つのルートがあります。

農地のまま農家に売却する

農地は原則として、農業関係者にしか売却できません。しかし、国は農業従事者の規模拡大を推奨しているため、近隣で手広く農業を行っている農家などであれば買い取ってもらえる可能性があります。

もし個人で買い手を見つけるのが難しい場合は、国が推進する「農地バンク(農地中間管理機構)」を通した売却がおすすめです。市区町村が窓口となって大規模な貸し出しや売却をあっせんしてくれるため、自分で買い手を探す手間が省けます。

さらに、農地バンク(農地中間管理機構)に農地を売却した場合、譲渡所得から最大800万円(買入協議制度を利用する場合は最大1,500万円)の特別控除が受けられ、所得税が大きく軽減されるという税制優遇も用意されています。

参考:農林水産省:農地中間管理機構

 

農地転用してから一般向けに売却する

2種・第3種農地などに該当し、宅地へ農地転用することができれば、農家以外の人や不動産企業にも売却できるようになります。買い手の幅が圧倒的に広がるため、農地のまま売るよりもはるかに高値で売却できる期待が持てます。

ただし、農地は「とりあえず更地にしておいて、買い手が現れるのを待つ」といった曖昧な理由では転用許可(農地法第5条)が下りません。

転用して売却するには、「ここに住宅を建てる」「店舗にする」といった具体的な利用目的を持った買い手を先に見つけ、その事業計画をセットにして農業委員会へ提出する必要があります。

そのため、農地転用を伴う売却を成功させるには、農地法に精通し、買い手探しから煩雑な手続きまでをまるごとサポートしてくれる不動産会社や専門会社への相談が不可欠です。

 

 農地の有効活用・マンション経営のご相談はクラストへ!

農地は、ただ所有しているだけでも毎年固定資産税や維持・管理の手間がかかってしまいます。放置して「遊休農地」に指定されれば税金が跳ね上がり、近隣トラブルの原因にもなりかねません。だからこそ、ご自身の農地の状況(立地や農地区分)を正しく把握し、将来を見据えた最適な活用方法を見つけることが何よりも重要です。

もし、「自分の農地が転用できるか分からない」「アパートやマンションを建てて安定した収益を得たい」とお考えなら、ぜひ私たちクラストにお任せください。

私たちは、長年にわたりマンション経営のノウハウを蓄積してきました。農地の転用や有効活用についても、専門的な知識に基づくアドバイスをご提供いたします。

とくに、節税効果や収益性が高い「マンション・アパート経営」においては、企画・設計から建築、そしてお部屋探しや賃貸管理まで、グループの総合力を活かして一貫サポートさせていただきます。「まずは土地のポテンシャルを知りたい」といったご相談からでも大歓迎です。

無料土地診断も行っていますので、使っていない農地の有効活用でお悩みの方は、ぜひお気軽にクラストまでお問い合わせください。

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