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【土地活用】保育園経営のメリット・デメリット|運営方式と適した土地条件も解説

【土地活用】保育園経営のメリット・デメリットは?適した場所についても

土地活用で保育園を経営する場合、所有する土地に保育園を建てて事業者に貸し出すか、土地のみを保育園事業者に貸し出して収益を得る活用方法があります。具体的には事業用定期借地方式・リースバック方式・自己建設方式という3つの方式があり、初期投資の負担と収益性のバランスで選び方が変わります。

本記事では、保育園経営による土地活用の仕組みと3つの運営方式、メリット・デメリット、適した土地の条件、補助金や税制優遇の概要までを解説します。

 

 【この記事はこんな人におすすめ】

  • ・遊休地や相続した土地の活用方法を検討していて、保育園経営が自分の土地に合うか知りたい方
  • ・住宅地や駅近など子育て世帯のニーズがある土地をお持ちで、安定した賃料収入と社会貢献を両立させたい方
  • ・事業用定期借地・リースバック・自己建設など、保育園を活用する方式の違いや初期投資の比較を知りたい方

 

土地活用での保育園経営とは?

土地活用の一環として保育園を経営するなら、所有する土地に保育園施設を建てたり、土地のみを保育園事業者に貸し出したりして賃料収入や地代収入を得る方法があります。オーナー自身が保育園を運営するケースは少なく、運営は専門の保育事業者に委ね、オーナーは「土地・建物の貸し手」として関わる形が一般的です。

住宅地や駅から近い立地など、子育て世帯のニーズがある地域では、保育園経営は地域貢献と賃料収入を両立できる土地活用として検討されています。

いま保育園で土地活用するニーズはあるのか?

保育園経営を検討するうえで、まず押さえておきたいのが現在の保育需要の状況です。

こども家庭庁が公表した「保育所等関連状況取りまとめ(令和741日)」によると、待機児童数は2,254人で前年比313人の減少、定員充足率は88.4%となっています(参照元:こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ(令和7年4月1日)」)。

数値からも分かるとおり、全国的には待機児童は減少傾向にあり、地域によっては保育所の整備が一段落しつつあります。

一方で、大規模な住宅開発が行われているエリアや、若い世帯の流入が多い地域では、依然として保育園が不足するケースも見られます。検討する際は、所有する土地のある自治体が「認可保育所の整備事業者の募集」を行っているかどうか、ホームページなどで確認することが第一歩です。

保育園のニーズが高く、遊休地を有効活用しながら地域貢献もできる点が魅力です。適切な計画と準備を行うことで、安定した事業として成り立つ可能性が高い土地活用の手段の一つです。

 

保育園にはどんな種類がある?認可・認可外・認証・企業内の違い

保育園にはいくつかの種類があり、それぞれ補助金や運営基準、参入のしやすさが異なります。土地活用として保育園を検討する場合、まずは保育園の種類を理解しておくとよいでしょう。

種類

特徴

補助金

参入のしやすさ

認可保育園

国の設置基準を満たし、自治体の認可を受けた保育園

国・自治体から手厚い補助あり

認可までの審査が厳しく、参入ハードルは高め

認証保育園

東京都独自の基準を満たした保育園(厳密には認可外に分類)

東京都から運営費の補助あり

基準は認可よりやや緩やか

認可外保育園

国の設置基準を満たさない保育園。柔軟な運営が可能

原則なし(自治体独自の補助が出るケースはある)

認可保育園より参入しやすい

企業内保育所

企業が従業員向けに設置する保育施設

企業主導型保育事業などの助成制度あり

企業の福利厚生として運営

補助金や運営面の安定性を重視する場合は認可保育園、立地や運営の柔軟性を重視する場合は認可外保育園や認証保育園、というように、保育園の種類によって特徴が異なります。

 

保育園で土地活用する3つの運営方式

保育園を建てて土地活用を行う場合、オーナー自身が運営に関与する範囲は方式によって大きく変わります。一般的に用いられる運営方式は次の3つです。

事業用定期借地方式

保育園を運営する事業者に対し、土地のみを貸し出して地代収入を得る方式です。建物の建設や保育園の運営は事業者が担うため、オーナー側の手間や初期投資は最も少なく抑えられます。

一方で、収入は地代のみとなるため、収益性は他の方式と比べて控えめです。すでに保有している土地を負担少なく活用したい方に向いています。

リースバック方式(建設協力金方式)

保育園を運営する事業者から「建設協力金」を受け取り、オーナーが建物を建設したうえで、土地と建物の両方を貸し出す方式です。土地と建物の双方から賃料収入が得られるため、事業用定期借地方式よりも高い収益が期待できます。

建設協力金には返済義務がありますが、初期投資の負担を抑えながら参入できる点が特徴です。自己資金が限られている場合でも検討しやすい方式といえます。

オーナーが自ら建てて貸す方式

オーナーが自己資金や金融機関の融資で建物を建設し、保育園事業者に賃貸する方式です。初期投資の負担は3つの方式の中で最も大きくなりますが、その分、土地・建物の賃料を全額自分の収入として確保できます。

どの方式を選ぶかは、初期投資の余力、求める収益性、運営に関与したい程度などによって変わります。複数の方式を比較したうえで、自身の状況に合った形を選ぶことが重要です。

 

保育園経営のメリット・デメリット

【土地活用】保育園経営のメリット・デメリット

保育園経営には、メリットがあればデメリットもあります。どちらも正しく理解しておくことが大切です。

メリット

安定した需要が見込める

保育園は地域の子育てを支える施設であり、立地条件が合えば長期的に安定した需要が見込めます。とくに認可保育園は自治体が地域の需要に基づいて整備を誘導するため、想定外の需要減少リスクは比較的小さく抑えられる傾向にあります。

社会貢献につながる

保育園を提供することは、地域の子育て世帯を支える社会貢献にもつながります。働く保護者の選択肢を広げるという観点でも、社会的意義の大きい土地活用といえるでしょう。

補助金が活用できる

認可保育園の新設・改修には、国や自治体からの補助金制度が用意されています。

代表的なものが、児童福祉法第56条の43に基づく「保育所等整備交付金」です。市区町村が策定する整備計画に沿って、保育所等の新設や修理、改造、整備に必要な経費の一部が補助されます(参照元:関東信越厚生局「保育所等整備交付金について」)。

補助金の対象や条件は保育園の種類・自治体ごとに異なるため、検討段階で所在地の自治体に確認することをおすすめします。

税制面で優遇されるケースがある

自治体によっては、保育園として土地を貸し出した場合に、固定資産税や都市計画税の減免措置が設けられている場合があります。

ただし、減免の条件や期間は自治体によって異なり、賃料無償での貸し出しは対象外となるなど制度上の細かい要件もあります。具体的な内容は、土地のある自治体の窓口で必ず確認しましょう。

デメリット

初期投資が大きくなりやすい

自ら建物を建てる方式を選ぶ場合は、土地の整備、建物の建設、設備の導入など、ある程度まとまった初期投資が必要となります。保育園としての基準を満たすための設計や施工には、専門的な知識を持つ業者の関与が不可欠です。

開園までに時間がかかる

認可保育園の場合、申請から認可までの審査に1年半程度かかるケースもあり、近隣住民への説明会を実施する必要が生じることもあります。開園までに年単位の時間を要する前提で計画する必要があります。

早期に土地活用を始めたい場合は、認可外保育園や認証保育園など、認可保育園以外の選択肢も検討対象に入れるとよいでしょう。

法令や規制への対応が求められる

保育園は子どもの安全を預かる施設であるため、設置基準や運営基準が法令で細かく定められています。施設の広さ、避難経路、職員配置などの基準を満たす設計と運営が求められるため、設計段階から専門業者と連携することが重要です。

建物の転用が難しい

保育園の建物は、子どもたちの安全や保育内容に合わせた特殊な設計がなされているため、他のビジネスへの転用には大規模な改修を要するケースが多くなります。閉園後の建物再利用も視野に入れて、長期的な計画を立てることが望ましいでしょう。

 

保育園に適した土地の特徴

保育園に適した土地の特徴

保育園を建てるには、立地・周辺環境・敷地面積の3つの観点で土地の適性を見極める必要があります。

立地条件のよい場所

保育園として適しているのは、公共交通機関の利便性が高く、子育て世帯が多く住むエリアです。近隣に公園や小学校があれば、園児の活動範囲としても適しています。送迎時の安全性を確保するため、交通量の多い幹線道路に直接面していない場所が望ましいでしょう。

周囲の騒音が少ない場所

園児が落ち着いて過ごせる環境であることも重要です。工場地帯や交通量の多い幹線道路沿いは、騒音・排気ガスの観点で保育園には向きにくい立地です。比較的静かな住宅街であれば、保育環境として適しています。

敷地面積が十分にある場所

保育園には、子どもが安全に過ごすために必要な面積基準が法令で定められています。

厚生労働省令「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」第32条では、認可保育園の設備について以下のような最低基準が定められています

参照元:厚生労働省「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」)。

設備

1人当たり面積の最低基準

対象

乳児室

1.65㎡以上

0歳児(ほふくしない児)または2歳未満児

ほふく室

3.30㎡以上

0歳児(ほふくする児)または2歳未満児

保育室・遊戯室

1.98㎡以上

2歳以上の幼児

屋外遊戯場

3.30㎡以上

2歳以上の幼児(近隣公園で代替可能)

これらは1人当たりの最低基準であり、定員数を満たす広さの敷地が必要となります。さらに、調理室・便所・避難経路などの設備要件もあるため、敷地面積に余裕がある土地ほど検討の自由度が高くなります。

保育園による土地活用で失敗しないためには?

保育園による土地活用を成功させるには、計画段階での準備と、信頼できる事業者選びが鍵となります。

事前の市場調査と運営方式の選定

まず、所有する土地のある地域で保育園のニーズがあるかを調査することから始めます。自治体のホームページで「認可保育所の整備事業者の募集」が出ているか、近隣の保育園充足状況はどうかなどを確認します。

そのうえで、自身の資金状況や運営への関与希望に合わせ、事業用定期借地方式・リースバック方式・自己建設方式のいずれが適しているかを検討します。判断に迷う場合は、市区町村の担当窓口、保育園建設の実績がある建設会社、土地活用の専門会社などに相談することで、判断材料が得られます。

信頼できる事業者選び

保育園を実際に運営するのは委託先の保育事業者です。事業者選びを誤ると、保育の質の低下や、運営の不安定化につながる可能性があります。

事業者を選定する際は、運営実績、財務状況、既存施設の評判などを総合的に確認することが大切です。可能であれば事業者が運営している既存の保育園を見学し、現場の雰囲気を確認することも有効でしょう。また、着工前に予約契約を結び、契約の安定性を確保しておくことも、後のトラブル回避につながります。

土地活用を検討している方へ

保育園経営は、安定した需要が見込まれる地域で行えば、土地活用として有力な選択肢となります。一方で、地域の需要動向や運営方式の選び方によって、得られる成果は大きく変わります。

「自分の土地に保育園が向いているのか」「他にどんな活用方法があるのか」を客観的に判断するためには、複数の選択肢を比較検討することが大切です。

クラストでは、マンション経営をはじめとして、お客様の土地に合った活用方法をご提案しています。土地活用にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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