
マンション経営は、土地活用の中でも高い収益性と節税効果が期待できる方法です。一方で、初期費用が大きく、空室リスクや修繕コストなど注意が必要な点もあります。
この記事では、マンション経営のメリット・デメリットをアパートや駐車場など他の土地活用と比較しながら解説します。初期費用の相場、収支モデルの具体例、経営開始までの流れ、成功のポイントまで一通りカバーしていますので、マンション経営を検討する際の判断材料としてお役立てください。
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Contents
マンション経営とは、所有する土地にマンションを建設し、入居者に部屋を貸して家賃収入を得る土地活用方法です。
アパートと同じ賃貸住宅経営の一種ですが、マンションとアパートには法律上の明確な定義はありません。一般的には、以下のような違いがあります。
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マンション |
アパート |
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構造 |
RC造(鉄筋コンクリート造)・SRC造が多い |
木造・軽量鉄骨造が多い |
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階数 |
3階建て以上が一般的 |
2〜3階建てが多い |
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法定耐用年数 |
RC造:47年 |
木造:22年、軽量鉄骨造:27年 |
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戸数 |
多い(数十戸規模も可能) |
少なめ(4〜12戸程度が多い) |
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ローン期間 |
耐用年数が長いため長期設定が可能 |
耐用年数に応じて短めになる傾向 |
マンションは建物規模が大きい分、初期費用も高くなりますが、戸数が多いため収益性と空室リスクの分散効果が高くなります。耐用年数が長いことから、子や孫の世代まで収益を生み続ける現物資産としても期待できます。

マンション経営を検討する際は、他の土地活用方法と比較して自分の土地や目的に合っているかを確認することが重要です。代表的な土地活用方法との比較を以下にまとめます。
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マンション経営 |
アパート経営 |
駐車場経営 |
戸建て賃貸 |
定期借地 |
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収益性 |
◎ 高い |
○ 中程度 |
△ 低め |
○ 中程度 |
△ 低め |
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初期費用 |
高額 |
やや高額 |
◎ 少額 |
○ 中程度 |
◎ なし〜少額 |
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収入の安定性 |
◎ 高い |
○ 高い |
○ 安定だが少額 |
○ 安定だが1戸依存 |
○ 契約期間中は安定 |
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空室リスク分散 |
◎ 戸数が多く分散効果大 |
○ 一定の分散効果 |
ー 該当なし |
△ 退去時に収入減 |
ー 該当なし |
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節税効果 |
◎ 固定資産税・相続税に有効 |
◎ マンションと同等 |
△ 限定的 |
○ 一定の効果 |
△ 限定的 |
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転用性 |
△ 低い |
△ 低い |
◎ 高い |
○ やや低い |
○ 契約終了後に復帰可能 |
マンション経営は、収益性と節税効果が高い反面、初期費用が大きく転用性が低いという特徴があります。「まとまった自己資金がある」「長期的に安定収入を得たい」「相続税対策を考えている」という方に向いている土地活用です。
逆に「初期投資を抑えたい」「将来的に他の用途に変えたい」という場合は、駐車場経営や定期借地のほうが適していることがあります。
マンション経営には主に4つのメリットがあります。
マンション経営の大きなメリットは、長期的に安定した収入が見込める点です。
家賃相場は景気変動の影響を受けにくく、半年程度の短期間で家賃が大幅に下落するようなケースは、大規模災害などの例外を除いて一般的ではありません。マンションは耐用年数が長い(RC造で法定耐用年数47年)ため、適切に維持管理すれば数十年にわたって収益を生み続けることが期待できます。
マンションはアパートや戸建て賃貸に比べて戸数が多いため、空室リスクの分散効果が高い点もメリットです。
たとえば20戸のマンションで1戸が空室になった場合、収入の減少は満室時の5%にとどまります。戸建て賃貸では退去と同時に家賃収入がゼロになるため、リスク分散の観点ではマンションの戸数の多さは大きな強みです。
マンション経営は、複数の税金に対して節税効果が期待できます。
固定資産税では、住宅用地の特例により土地の固定資産税評価額が最大1/6に軽減されます。更地のまま保有するよりも税負担を大幅に減らすことが可能です。
参照:東京都主税局
相続税では、マンションの敷地は「貸家建付地」として評価されるため、更地を相続する場合に比べて相続税評価額が下がります。貸家建付地の評価額は「自用地評価額 ×(1 − 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)」で計算されます。
参照:国税庁 No.4614
さらに、マンション経営では建物の減価償却費を経費計上できるため、不動産所得が帳簿上赤字になった場合には給与所得との損益通算で所得税を抑えられる可能性もあります。
マンションは実物資産であるため、ローン完済後はそのまま所有者の資産になります。家賃収入を生み続ける収益物件として相続することも、売却してまとまった資金を得ることも可能です。
また、不動産はインフレ局面で資産価値が維持されやすい傾向があり、現金資産と比べてインフレリスクへの耐性がある点もメリットと考えられます。

メリットだけでなくデメリットも把握した上で、経営計画を立てることが重要です。
マンション経営で注意が必要な点のひとつが初期費用の大きさです。建築費だけで数千万円〜数億円規模の投資が必要になります。
国土交通省の建築着工統計調査(2024年)によると、RC造共同住宅の建築費は全国平均で坪単価約104〜110万円です。
(参照:e-Stat 建築着工統計調査 2024年 表番号34)
この数値をもとに計算すると、延べ床面積100坪(約330㎡)のマンションの建築費は約1億1,000万円が目安になります。
建築費以外にも、ローン諸費用(借入額の1〜3%程度)、不動産取得税(固定資産税評価額の3%)、登記費用、火災保険料などが必要です。自己資金は建築費の10〜30%程度を用意するのが一般的です。
入居者が退去して空室が発生すると、その分の家賃収入が減少します。築年数が経過するとマンションの競争力が低下し、家賃を下げざるを得ないケースもあります。
空室リスクの対策としては、立地選びの段階で賃貸需要の高いエリアを選ぶこと、管理会社と連携して入居者募集を適切に行うこと、設備や内装を時代のニーズに合わせて更新することなどが挙げられます。
マンションを長期的に経営するには、定期的な修繕費用の負担を見込んでおく必要があります。
入居者の退去時の原状回復費用に加え、外壁塗装・屋上防水・エレベーター更新などの大規模修繕が定期的に発生します。計画的に修繕積立金を確保しておくことが安定経営の前提です。
マンションは大規模な建物であるため、一度建てると他の土地活用方法への変更(転用)が容易ではありません。
マンション経営を始める場合は、長期的に安定した需要が見込める立地かどうかを十分に調査した上で判断することが重要です。将来的に売却という選択肢もありますが、築年数や立地条件によっては買い手が見つかりにくいケースもある点は理解しておく必要があります。

すべての土地がマンション経営に向いているわけではありません。マンション経営を成功させるには、以下のような条件を満たす土地が適しています。
マンションは戸数が多いため、十分な賃貸需要を確保できる利便性の高い場所が適しています。最寄り駅から徒歩10分以内、近くにスーパーやコンビニ、病院などの生活利便施設がある土地が理想的です。
マンションは一般的に4階建て以上になるため、建物の延べ床面積を確保できる容積率が必要です。容積率200%以上が指定されている近隣商業地域や商業地域に該当する土地が適しています。
マンション建設にはある程度の敷地面積が必要です。目安として80坪(約264㎡)以上の広さがあることが望ましいと考えられます。ただし、自由設計であれば17〜18坪程度の土地でもマンション建設が可能な場合もあります。
マンション経営を検討する際に気になるのが「実際にどのくらいの収益が手元に残るのか」という点です。以下に一般的な条件での収支モデルを示します。
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項目 |
想定値 |
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敷地面積 |
約250坪(約825㎡) |
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建物構造 |
RC造5階建て |
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総戸数 |
20戸(1戸あたり約50㎡) |
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家賃設定 |
1戸あたり月額9万円 |
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建築費 |
約1億6,500万円(坪単価110万円 × 延床150坪) |
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自己資金 |
3,500万円 |
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借入金 |
1億3,000万円(金利1.5%・30年返済) |
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収支項目 |
年間金額(概算) |
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家賃収入(満室時) |
2,160万円(9万円 × 20戸 × 12ヶ月) |
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空室損(稼働率95%想定) |
▲108万円 |
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実効収入 |
2,052万円 |
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ローン返済(元利均等) |
▲約539万円 |
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管理委託費(家賃の5%) |
▲約103万円 |
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修繕積立金 |
▲約120万円 |
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固定資産税・都市計画税 |
▲約200万円 |
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火災保険料等 |
▲約30万円 |
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年間手取り収入(税引前) |
約1,060万円 |
※上記はあくまで一般的な条件での概算です。土地の立地条件、家賃相場、建築費、金利などによって実際の収支は大きく異なります。具体的な収支計画は、建設会社に相談の上、個別にシミュレーションを行うことを推奨します。
マンション経営を始めるには、以下のようなステップを踏むのが一般的です。
「長期安定収入を得たい」「相続税対策をしたい」「資産形成をしたい」など、マンション経営の目的を明確にすることが出発点です。目的によって建物の規模やプランが変わるため、この段階で方向性を定めておくと、その後の計画がスムーズに進みます。
次に、マンション建設の実績がある建設会社に相談します。複数の会社からプランや見積もりを取り、比較検討することが重要です。建設会社選びでは、施工実績だけでなく、完成後の管理サポート体制も確認しておくと安心です。
建設会社が土地周辺の賃貸需要、周辺物件の状況、適正家賃などを調査し、土地に合ったマンションのプランを作成します。用途地域や建築基準法の規制もこの段階で確認されます。
建築費、諸費用、ローン条件を踏まえた資金計画を立て、長期的な収支予想を含む事業計画書を作成します。事業計画書は金融機関へのローン申請時にも必要です。
ローンの審査が通り、建設会社と請負契約を締結したら着工です。建設期間中に管理会社と管理契約を締結し、竣工前から入居者募集を開始することで、竣工直後から収益を得られる状態を目指します。
マンション経営では初期費用とランニングコスト(維持費用)の両方を把握しておく必要があります。
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費用項目 |
目安 |
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建築費 |
RC造の場合、坪単価約110万円(2024年建築着工統計調査より) |
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ローン諸費用 |
借入額の1〜3%程度 |
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不動産取得税 |
固定資産税評価額の3%(住宅用建物の場合) |
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登記費用 |
登録免許税+司法書士報酬で30〜40万円程度 |
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火災保険料 |
建物規模・補償内容により異なる |
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費用項目 |
概要 |
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ローン返済 |
借入額・金利・返済期間による |
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管理委託費 |
家賃収入の5%前後が相場 |
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修繕積立金 |
1戸あたり月5,000〜10,000円程度を積み立て |
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固定資産税・都市計画税 |
土地・建物それぞれに課税。住宅用地の特例で土地分は最大1/6に軽減 |
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所得税・住民税 |
不動産所得に対して課税。減価償却費等の経費を差し引いた後の所得が対象 |
マンション経営は長期にわたる事業です。以下のポイントを押さえることで、失敗のリスクを低減できます。
マンション経営の成否を左右する要因のひとつが立地です。周辺の人口動態、周辺物件の空室状況、最寄り駅からの距離、生活利便施設の有無などを事前に調査し、長期的に安定した賃貸需要が見込めるかを確認することが重要です。
1社だけの提案で決定せず、複数の建設会社からプランと見積もりを取り、建築費・設計・管理体制・アフターサポートなどを総合的に比較することが推奨されます。
家賃収入だけでなく、空室率の変動、家賃下落、大規模修繕のタイミングと費用などを織り込んだ長期的な収支計画を事前に策定することが重要です。楽観的なシナリオだけでなく、空室率が上がった場合のシミュレーションも行っておくことで、想定外の事態に備えることができます。
マンションの管理業務(入居者募集・家賃回収・クレーム対応・建物メンテナンス等)は管理会社に委託するのが一般的です。管理会社の対応品質は入居者の満足度に直結するため、実績と対応力のある管理会社を選ぶことが安定経営の鍵です。
以下のような方は、土地活用の選択肢としてマンション経営が適している可能性があります。
・まとまった広さの土地を所有していて、遊休地の状態が続いている方
・自己資金にある程度の余裕があり、長期的な資産運用を考えている方
・相続税や固定資産税の負担を軽減したい方
・毎月の安定収入を得て、老後の生活基盤を確保したい方
マンション経営を成功させるには、土地の条件に合った建築プランと、長期的な経営をサポートする体制の両方が重要です。
クラストは、47年以上にわたって土地オーナー様のマンション経営をサポートしてきた建設会社です。建物はRC造を標準仕様としており、設計から施工まで自社で一貫して対応することで、品質を維持しながら建設コストの最適化を実現しています。
建設部門に加えて不動産管理部門も備えており、入居者募集から日常管理まで、独自のシステムにより管理費無料でのサポートを提供しています。
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